ゴールド価格と株価暴落の場面を徹底比較!調べた結果、1番おすすめのゴールド投資信託はこれでした。

資産運用の考え

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戦争や経済危機が起きた時、多くの方がまず思い浮かべるのが「金投資」ではないでしょうか。「有事の金」という言葉は投資の世界では常識のように語られています。

しかし、この常識は本当に正しいのでしょうか。実際のデータを見ると、驚くべき事実が明らかになります。

「有事の金」神話を検証する

リーマンショック時の衝撃的な事実

2008年のリーマンショック時、金価格はどのような動きを見せたのでしょうか。多くの方は「株が下がったから金が上がった」と考えるかもしれません。

しかし現実は全く異なります。金価格は株価と一緒に下落していました。

コロナショック時も同様です。金もリスク資産の一面を持っており、危機の瞬間には株式と同じように売られてしまうこともあるのが現実です。

戦争・テロ時の意外な価格動向

湾岸戦争や9.11同時多発テロの際も、確かに一時的な価格上昇は見られました。しかし、その後継続的に上昇し続けることはありませんでした。

突発的なイベントには反応するものの、長期的なトレンド形成には至りませんでした。

金価格が本当に上昇する条件とは

インフレ懸念こそが真の上昇要因

金価格が本当に大幅上昇するのは「インフレ懸念」が高まる時です。

1979-1980年の石油ショックでは、金価格が3倍になりました。戦争そのものが原因ではありません。石油供給減少による深刻なインフレ懸念、つまり「通貨の価値が目減りする」という恐怖こそが金価格急騰の真の要因でした。

金利政策との逆相関関係

1980年代初頭、アメリカはインフレ退治のため15-16%という現在では考えられない高金利政策を実施しました。この時、金価格は急落しています。

インフレが抑制され、通貨の価値が安定すると考えられたからです。この歴史的事実は、金価格が金利政策と密接に関連していることを示しています。

長期投資における金vs株式の現実

100年データが示す圧倒的な差

長期投資として金と株式のどちらが有利か。100年間の長期データを見ると、株式(S&P500)のパフォーマンスが金を圧倒的に上回っています。

株式が金に勝る構造的理由

なぜ株式の方が長期的に有利なのか。理由は明確です:

  1. レバレッジ効果:企業は借入により事業拡大できる(インフレで借金の価値は目減り)
  2. 価値創造能力:配当や再投資による複利効果
  3. 経済成長の恩恵:信用創造と共に企業価値も拡大

一方、金は実物として存在するだけで、それ以上の価値創造は行いません。

2025年:金市場に起きている変化

中央銀行購入動向の異変

これまで金価格を支えてきた要因の一つが、中国をはじめとする中央銀行の継続的な購入でした。

しかし2025年第2四半期のデータでは、この購入圧力が大幅に減少しています。同時にETFへの資金流入も減少傾向にあり、需給面での支援材料が弱まっている可能性があります。

ETF導入による市場構造の変化

2004年のゴールドETF導入以降、金市場は大きく変化しました:

  • 取引量の大幅増加
  • 価格変動の拡大
  • 短期投機資金の流入

これらの変化により、金は従来の「安定資産」から、より投機的な側面を持つ資産に変質しています。

日本投資家のための実践的金投資戦略

最適な投資信託の選択

日本で購入可能な金投資信託を詳細に比較検討した結果、最も優秀なのは以下のファンドでした:

SBI・iシェアーズ ゴールドファンド(ヘッジなし)

選定理由:

  • 信託報酬が業界最低水準
  • 1年間のトータルリターンが最優秀
  • 純資産総額100億円超の安定した運用規模

ヘッジあり・なしの選択基準

為替リスクが心配でヘッジありを選びたくなる気持ちは理解できます。しかし、現在の状況を考慮すると:

  • ドル円の金利差は約3.75%
  • 日本人の多くは円建て資産が中心
  • 長期的な円安基調の可能性

これらの要因から、ヘッジなしの方が合理的な選択と考えられます。

アメリカドルの基軸通貨性について

ドル崩壊論の現実性

「アメリカの赤字が膨らんでいるからドルは危険」「だから金を買うべき」という意見をよく耳にします。しかし、ドルの基軸通貨性は簡単に変わるものなのでしょうか。

ドルを支える圧倒的なインフラ

現実を見てみると:

  • 28兆ドル規模の米国債市場
  • 日次9兆ドルのセカンダリーマーケット取引
  • IMF、世界銀行、SWIFTなどの国際金融インフラの支配

これほど巨大で複雑なシステムが一朝一夕で変わることは現実的ではありません。歴史を振り返っても、ポンドからドルへの基軸通貨交代は20世紀初頭から数十年を要しました。

成功する金投資のポイント

データに基づいた冷静な判断を

メディアの報道や一般的な「常識」に惑わされることなく、金投資を検討する際は以下の点を考慮することが重要です:

投資戦略の基本原則:

  1. 適切な比率:ポートフォリオの5-10%程度
  2. 長期視点:短期的な価格変動に惑わされない
  3. インフレヘッジとしての理解:通貨価値減少への保険
  4. 質の高い商品選択:信託報酬と運用実績を重視

避けるべき投資行動

  • 有事の際の感情的な投資判断
  • 短期的な価格変動に基づく売買
  • 過度な集中投資
  • メディア報道に左右された投資決定

まとめ:賢い金投資のために

金投資に関する一般的な常識には多くの誤解が含まれています。「有事の金」という神話にとらわれることなく、データと歴史に基づいた合理的な判断が重要です。

金は確かに意味のある投資対象ですが、その性質を正しく理解し、適切な比率で長期保有することが成功の鍵となります。感情的な判断ではなく、冷静で戦略的なアプローチを心がけましょう。